あなたの肩こり、その「重さ」の本当の原因は？

2025/06/09

こんにちは。神門鍼灸整骨院甲子園です☆

「肩こり」は、もはや現代病とも言えるほど、多くの方が悩まされている症状ですよね。デスクワーク中、家事をしている時、あるいは朝起きた瞬間から肩がズーンと重い…そんな経験はありませんか？

「姿勢が悪いから」「ストレスが溜まっているから」など、原因はなんとなくわかっているつもりでも、実は肩こりの背景には様々な要因が複雑に絡み合っていることが多いんです。

今回は、あなたの肩こりの本当の原因について、そのメカニズムと共にお伝えしていきます。ご自身の生活習慣と照らし合わせながら原因を追究していきましょう。

まず、肩こりが起こる基本的なメカニズムからお話ししましょう。

私たちの首から肩、背中にかけては、多くの筋肉が連動して頭や腕を支え、様々な動きを可能にしています。中でも、僧帽筋や肩甲挙筋といった筋肉は、重い頭を支えたり、肩甲骨を安定させたりする重要な役割を担っています。

これらの筋肉が、持続的に緊張したり、不適切な使い方をされたりすると、筋肉内の血流が悪くなります。新鮮な酸素や栄養が届きにくくなり、代わりに疲労物質（老廃物）が蓄積されてしまいます。この状態が続くと、筋肉はさらに硬くなり、痛みやだるさとして「肩こり」を感じるようになるのです。

では、具体的にどのようなことが肩こりの原因となるのでしょうか。日々の臨床で多くの患者さんと向き合う中で、特に多いと感じる原因を5つご紹介します。

これが肩こりの「王道」とも言える原因です。

猫背（円背）とストレートネック: パソコンやスマートフォンを長時間使用する際に、頭が前に突き出て、背中が丸くなる姿勢です。頭の重さ（体重の約10%と言われています！）が首や肩の筋肉に過剰な負担をかけ、常に引っ張られている状態になります。
骨盤の傾き: 長時間座っている際に足を組んだり、片側にお尻重心で座ったりすることで、骨盤が歪み、背骨全体に影響を及ぼし、肩甲骨の位置も悪くなることがあります。
左右のバランスの偏り: 片方の肩にばかりカバンをかける、決まった方向ばかり向いて作業するなど、左右非対称な動作が続くことで、特定の筋肉に負担がかかり、姿勢の歪みを助長します。

私たちは、単に肩だけを見るのではなく、体全体のバランスや姿勢の癖を評価し、根本的な姿勢の改善をサポートします。

肩甲骨は、腕の動きに連動して様々な方向に動く「土台」のような存在です。

肩甲骨の固着: デスクワークなどで腕を大きく動かす機会が少ないと、肩甲骨周りの筋肉が硬くなり、肩甲骨の動きが悪くなります。
肩甲骨の挙上・内転のしすぎ: 緊張やストレスから肩をすくめる癖がある方や、力仕事で腕を上げる動作が多い方は、僧帽筋上部や肩甲挙筋が過剰に働き、緊張しやすくなります。

肩甲骨の動きが悪くなると、腕を上げる際などに首や肩の筋肉で無理やり代償しようとするため、肩こりに直結します。肩甲骨の柔軟性を高め、適切な動きを引き出すストレッチを行っていきましょう。

「ストレスで肩がガチガチになる」という経験、ありませんか？これは気のせいではありません。

無意識の筋肉の緊張: ストレスを感じると、私たちの体は防御反応として無意識に全身の筋肉をこわばらせることがあります。特に、首や肩の筋肉は影響を受けやすい部位です。
自律神経の乱れ: ストレスが続くと、自律神経（交感神経と副交感神経）のバランスが崩れ、血管が収縮しやすくなります。これにより、筋肉への血流が悪くなり、老廃物が排出されにくくなるため、肩こりが悪化します。

心と体は密接に繋がっています。ストレス軽減のためのリラックス法や、適切な休息の取り方も肩こり改善には不可欠です。

現代人にとって、避けては通れない原因の一つが眼精疲労です。

定期的な休憩や、目の体操、適切な距離で画面を見るなどの工夫が、眼精疲労とそれに伴う肩こりの軽減に繋がります。

「運動不足は万病の元」と言われますが、肩こりにも大きく関係しています。

血行不良: 体を動かす機会が少ないと、全身の血流が悪くなります。特に、重力の影響で血液が滞りやすい下半身の血流が悪くなると、上半身への影響も大きくなります。
体幹筋力の低下: 体幹（お腹周りや背中の深い部分の筋肉）の筋力が低下すると、正しい姿勢を維持することが難しくなり、その負担が首や肩に集中してしまいます。
柔軟性の低下: 運動不足は筋肉の柔軟性を奪い、体が硬くなることで、肩甲骨や背骨の動きが悪くなり、肩こりを引き起こしやすくなります。

ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で日常に運動を取り入れることが大切です。